4種のオーガポンの中で、なぜこのカードだけ見かけないのか
オーガポンかまどのめんexは、4種類のオーガポンexの中で最も採用率が低い。
4種のオーガポンexの中でもみどりのめんexといしずえのめんexはよく対戦でも見かけるが、残念ながらかまどのめんexは片手で数えられるほどしか見たことがない。
この事実は知っておく必要がある。「レアな強カードを使いたい」という気持ちでこのデッキを選ぶ人も多いだろうが、なぜ使用率が低いのかを理解してから使うかどうか判断するのが賢明だ。
理由は一言で言えば「エネルギー3枚が重い」という点に集約される。「オーガポンかまどのめんex」はワザを使うための必要エネルギーが3個必要で、炎エネルギーの加速手段が乏しく1ターンの間にエネルギーを加速できる数が最大3個なので、1ターン目からエネルギーを貼るのが非常に重要なデッキだ。
それでもこのカードを使いたいという気持ちはわかる。僕もそのひとりだった。なぜなら、噛み合ったときの破壊力が他のオーガポンexとはまるで違う次元にあるからだ。
2つのワザを正確に理解する
いかりがま——「ダメカン」を燃料に変える逆転砲
「いかりがま」は、このポケモンに乗っているダメカンの数×20ダメージを与えるワザだ。コストは炎1・無色2の計3枚。
オーガポンかまどのめんexの強い点はワザ「いかりがま」により高火力のカウンターができる点だ。最大ダメージは400ダメージを出せるのでヒーローマントをつけているポケモンを除き、ほぼ全てのポケモンを1発できぜつさせられる威力が出せる。
HP210のオーガポンかまどのめんexにダメカンが10個乗っている状態——つまり残りHP10——であれば200ダメージ。さらに勇気のおまもりでHPを260に上げれば、最大260ダメージのいかりがまが打てる計算になる。
問題は「どうやってダメカンを乗せた状態を作るか」という点だ。相手に攻撃してもらうだけでは安定しない。そこで重要になるのが「鬼の仮面」と組み合わせた戦術だ。
ダイナミックブレイズ——進化ポケモンへの特効技
炎3枚のコストで140ダメージ。ただし相手が進化ポケモンなら+140の計280ダメージを与えられる。その代わり、このポケモンについているエネルギーを全てトラッシュするデメリットがある。
ダイナミックブレイズはピジョットex・ルギアVSTAR・ギラティナVSTARなどを一撃できぜつさせられるワザを持っている。
280ダメージというのは現環境でも大半の2進化exやVSTAR・VMAXポケモンをワンパンできる数値だ。しかしエネルギーを全てトラッシュする代償はかなり重く、使用後は次のターンにエネルギーを1から積み直す必要がある。
どちらのワザをいつ使うか——これがこのデッキの腕の見せどころになる。
「鬼の仮面」と「テラスタル特性」の組み合わせが戦術の核心
オーガポンかまどのめんexを使う上で絶対に理解しておきたいのが、テラスタル特性と「鬼の仮面」の連携だ。
テラスタル特性として、このポケモンはベンチにいるかぎりワザのダメージを受けない。
この特性があるため、かまどのめんexはベンチにいる間は安全に置いておける。そしてここに「鬼の仮面」グッズが絡んでくる。
カウンターで相手のポケモンを倒す役割が主なので基本はトラッシュに置いて、エネルギーがついた草オーガポンと鬼の仮面で交換するような使い方が主な役割だ。炎オーガポンをトラッシュに見せないで相手の攻撃を誘うか、逆にトラッシュに置いて相手に1発で気絶できるまで準備させて時間を稼ぐなどが取れるので状況に応じて上手く立ち回ろう。
「鬼の仮面」はバトル場のオーガポンexをトラッシュして、そのポケモンについているエネルギーを引き継ぎながら別のオーガポンexをベンチから出す効果を持つグッズだ。これを活用することで、ダメカンを受けた草オーガポンexと、トラッシュで待機していたかまどのめんexをワンアクションで入れ替えられる。
流れを整理するとこうなる。
- 草オーガポン(みどりのまいex)がバトル場に立ってエネルギーを加速しつつ、相手の攻撃を受けてダメカンを乗せてもらう
- 傷ついた草オーガポンの代わりに「鬼の仮面」でかまどのめんexをバトル場に出す
- かまどのめんexは相手から受けたダメカンがない状態でも草オーガポンのエネルギーを引き継いでいる
- その状態でいかりがまかダイナミックブレイズを宣言
ただし「鬼の仮面」で入れ替われるのはオーガポンexだけなのは注意が必要だ。
エネルギー加速の手段——ここが最大の課題
このデッキを使う上で最も頭を悩ませるのがエネルギー加速だ。
炎エネルギーを自然に加速できる手段は現状限られている。主な選択肢をまとめよう。
みどりのまいオーガポンex(草オーガポン)
毎ターン手札から草エネルギーを未来ポケモンにつけられる特性を持つ。ただしかまどのめんexは炎タイプのため、直接加速はできない。「エネルギーつけかえ」で草エネルギーを炎オーガポンに移すか、草エネルギーを炎エネルギーとして扱うルミナスエネルギーなどを活用する必要がある。
エンテイV(バーニングロンド)
序盤は「エンテイV」のワザ「バーニングロンド」を目指す。炎エネルギーを貼り、スタジアム「マグマの滝壺」と入れかえ系のカードでワザの使用が可能だ。
エンテイVのバーニングロンドはお互いのベンチポケモンの数×20の追加ダメージを与えるワザで、エネルギーが少なく使いやすい。序盤のアタッカーとしてオーガポンへの橋渡し役になる。
マグマの滝壺
炎エネルギーをつけながらダメカンを乗せられるスタジアム。「いかりがまのダメカンを乗せたい」という目的とも連動している一石二鳥のカードだ。炎エネルギーをつけられて、ダメカンを載せられる「マグマの滝壺」とは相性がいいので一緒に採用できる。
いかりがまを最大化するための「ダメカン管理」
いかりがまで最大火力を出すためには、オーガポンかまどのめんexにいかに多くのダメカンを乗せた状態でワザを宣言するかが重要になる。
いかりがまを打ちやすくするためにエーススペックのカード枠を「サバイブギプス」か「ヒーローマント」にするとダメカンが乗った状態を作りやすくなるのでおすすめだ。
サバイブギプスは本来きぜつする攻撃を受けたとき、残りHP10で踏みとどまれる効果のどうぐだ。HP210のかまどのめんexに対して一撃で倒せる攻撃を受けた場合、HP10で生き残りダメカンが20個乗る。その状態でいかりがまを打てば400ダメージ。どんな相手でも一撃で仕留められる計算だ。
ヒーローマントはHPを90増やすどうぐ。HPが300になり、生き残りやすくなる分ダメカンを多く乗せた状態を作りやすい。
この「わざと瀕死状態を作って反撃する」という発想が、このデッキの最大の特徴だ。自分のポケモンがピンチであるほど強くなる設計は、ポケカの中でも特に個性的なコンセプトだと思う。
序盤の立ち回り——エネルギーを最速で積む
1ターン目のゴールはシンプルで「炎エネルギーをとにかく貼ること」に尽きる。
1ターン目は「エンテイV」のワザ「バーニングロンド」を目指す。炎エネルギーを貼り、スタジアム「マグマの滝壺」と入れかえ系のカードでワザの使用が可能だ。またビッパもベンチに出せておくと、2ターン目以降安定しやすい。
エンテイVをバトル場に出してバーニングロンドを宣言する準備をしながら、ビッパもベンチに確保しておく。2ターン目にビーダルに進化してからはたらくまえばで手札を補充しつつ、マグマの滝壺を駆使して炎エネルギーをオーガポンに積み上げていく。
ビーダルの存在はこのデッキの安定感を大きく左右する。炎エネルギーの加速手段が限られている以上、ビーダルのドロー補助なしでは必要なカードを手元に引き込むのが難しくなる。
アタッカーの使い分け——たねポケモンには別の対応が必要
ダイナミックブレイズが強力なのは進化ポケモン相手のみ。たねポケモン主体のデッキには通用しないため、別の手を用意する必要がある。
「オーガポンかまどのめんex」は進化ポケモンには強力だが、たねポケモンにはワザ「いかりがま」の条件を満たさないと高いダメージを与えられない。そのためたねポケモン主体の相手に対しては「ウガツホムラex」で戦おう。
ウガツホムラexは炎タイプのたねexポケモンで、炎エネルギーを活かして相手のたねポケモンに対して有効なダメージを出せる。かまどのめんexバレット構築には、こういったサブアタッカーをデッキの中に組み込むことで、たねポケモン主体のデッキへの対応を確保する。
また、ピジョットexを採用したリザードンexデッキへの立ち回りは特に明確だ。
「オーガポンかまどのめんex」のワザ「ダイナミックブレイズ」は「ピジョットex」を一撃できぜつさせられる。「ピジョットex」をきぜつさせて、「リザードンex」に進化させづらくしよう。
ピジョットexを早めに倒しておくことでリザードンex側のドローエンジンを破壊し、試合全体のテンポを握ることができる。ダイナミックブレイズを使うべき最優先ターゲットのひとつだ。
「ダイナミックブレイズ後に何もできなかった試合」
使い始めた頃の話だ。
相手のリザードンexデッキとの対戦でうまく炎エネルギーを3枚揃えて、ダイナミックブレイズを決めた。ピジョットexを280ダメージで粉砕して「よし、いいスタートだ」と思った瞬間——気づいた。
かまどのめんexについていたエネルギーが全部トラッシュに行っている。手元に炎エネルギーが1枚もない。マグマの滝壺も手札にない。
次のターン、エネルギーを1枚しか貼れない状態でかまどのめんexがバトル場に立ちっぱなしになった。いかりがまも、ダイナミックブレイズも使えず、攻撃できないままリザードンexに倒された。
これ以来、「ダイナミックブレイズを使うのは次のターンのエネルギーが確保できるときだけ」というルールを自分に課すようにした。
「オーガポンかまどのめんex」はワザを使うための必要エネルギーが3個必要で、1ターン目からエネルギーを貼るのが非常に重要なデッキだ。
派手な280ダメージに目が行きがちだが、使用後のリカバリー計画を立ててから宣言する——この習慣がこのデッキを使いこなす鉄則だ。
オーガポンバレットとしての可能性
かまどのめんexを単体で運用するよりも、複数種のオーガポンexを組み合わせる「オーガポンバレット」構成の方が実戦での安定感は増す。
みどりのめんexのエネ加速、いしずえのめんexの特性ロック、いどのめんexのベンチ狙撃、そしてかまどのめんexの進化ポケモン特効——それぞれの役割を組み合わせることで、どんな相手にも対応できる幅の広さが生まれる。
「鬼の仮面」でオーガポン同士を入れ替えながら戦う機動性は、このデッキタイプ特有の楽しさだ。状況によって最適な仮面を選んで戦う——名前の通り、まさに「バレット(弾丸を選ぶ)」デッキとして成立している。
ただし採用するオーガポンexの種類が増えるほど、「今どのオーガポンをバトル場に出すべきか」という判断の複雑さも増す。初めて使う場合はかまどのめんexとみどりのめんexの2種に絞り、まず動きの基礎を固めてから種類を増やしていく方が上達は早い。
まず覚えること
ダイナミックブレイズは280ダメージの強力な進化ポケモンキラー。ただし使用後はエネルギーが全消えするため、次のターンのエネルギー確保計画がないなら宣言しない。いかりがまは自分へのダメカンが多いほど火力が上がるカウンターワザ。サバイブギプスやマグマの滝壺と組み合わせてダメカンを意図的に積む。
エネルギー管理:加速手段が限られているため、1ターン目から手貼りを欠かさない。マグマの滝壺を毎ターン活用してエネルギーを積み上げ続ける。ダイナミックブレイズ後のリカバリー手段を事前に確認してから宣言する。
鬼の仮面の活用:傷ついたオーガポンexをかまどのめんexと入れ替え、カウンターを狙う流れを意識する。ベンチのかまどのめんexはテラスタル特性でダメージを受けないため安全に待機できる。
使用率は低いかもしれないが、このデッキがうまく噛み合ったときの破壊力は本物だ。進化ポケモンへの280ダメージ、ダメカンを逆用した400ダメージ——どちらも相手にとってはなかなか対処しきれない圧力になる。使い込む価値は十分にある一枚だと思っている。

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