水オーガポンが持つ、2つの顔
オーガポンシリーズの中で最も器用な立ち回りができるのが、いどのめんexだと思う。
岩オーガポンは特定のデッキを詰ませる防御型。草オーガポンはエネルギーをばら撒く供給役。それと比べると、水オーガポンは攻撃的な2枚のワザを持つ独特のカードで、使い方次第でゲームの展開をがらりと変えられる。
ワザすすりなくで相手のポケモンを縛る。ワザげきりゅうポンプでバトル場とベンチを同時に削る。どちらも単純なダメージを与えるだけでなく、相手の動きに干渉したり盤面を崩したりする動きを持っている。
こういうカードは「どこで使うか」「どのタイミングで出すか」が肝になる。ただ場に出して殴るだけでは半分も活かせていない。
2つのワザの性質を正確に理解する
すすりなくの使い所
ワザすすりなくは20ダメージを与え、次の相手の番、このワザを受けたポケモンは逃げられないという効果だ。
20ダメージは非常に低い。このワザだけで倒せる相手はほぼいない。では何のために使うかというと、逃げられなくする効果にある。
相手のバトル場にいるポケモンが逃げられなくなると、そのポケモンは次のターンも前に居続けることになる。エネルギーを全部乗せた巨大なポケモンをバトル場に縛りつけておいて、別の手段で仕留めにいく。あるいはベンチに逃がされたくないポケモンを前に釘付けにして、げきりゅうポンプへの繋ぎとして使う。
すすりなくはLOワザとしてコントロールデッキに採用されることがたまにある。ただし、オーガポンいどのめんexのすすりなくには20ダメージがあるため、縛った相手ポケモンを倒してしまうことがあるという点は注意が必要だ。HPが低いポケモンをすすりなくで縛ろうとしたら20ダメージで気絶させてしまい、相手の入れ替えを許してしまう——という失敗は初めて使ったときにやりがちだ。縛る対象を選ぶときは相手の残りHPを必ず確認する。
げきりゅうポンプの爆発力
ワザげきりゅうポンプは100ダメージを与え、のぞむなら、このポケモンについているエネルギーを3個選び山札にもどして切る。その場合、相手のベンチポケモン1匹にも120ダメージを与える。
2体同時に攻撃できるワザで、かつベンチへのダメージが120と高い。
特にベンチのダメージは120とベンチ狙撃技の中でも高ダメージで、採用率の多いビーダルをちょうど気絶させることができる。相手のドロエンジンを狙い撃ちにしながらバトル場にも100ダメージを入れられる。一つのワザで2つの仕事ができる設計だ。
ただしエネルギーを3枚山札に戻すコストを払う必要がある。技を使った後はエネルギーがデッキに戻るためすごいつりざお等の回収札の採用枚数を抑えることができるという見方もできる。エネルギー3枚がデッキに戻るため、つりざおなしでもエネルギーを再利用しやすい。大地の器などで山から拾い直しやすい状態が維持されるのが地味にありがたい。
草オーガポンとの連携が大前提
水オーガポンを動かすには、みどりのめんexの特性みどりのまいによるエネルギー加速が必要になる。
エネルギーの加速を草オーガポンに依存していて、鬼の仮面で入れ替えて出すことがスタンダードな流れになる。ベンチにみどりのめんexが複数体並んでいれば毎ターン草エネルギーを積み上げられ、水オーガポンに必要な3枚のエネルギーを揃えるのも難しくない。
鬼の仮面はトラッシュにある別のオーガポンexと、場のオーガポンexを入れ替えるグッズだ。エネルギーを乗せた状態のみどりのめんexから水オーガポンに交代することで、その場ですぐにげきりゅうポンプが使える状態を作れる。この動きが水オーガポンの基本形になる。
採用枚数は1枚が目安になる理由
対戦準備で場に出してしまうとエネルギーをつけるために1回鬼の仮面で入れ替えることが必要になってしまうので、水オーガポンの採用枚数は1枚程度にしておいた方がいい。
スタートポケモンとして出てしまうと動きが一手遅れる。もし最初の配置でいどのめんexがバトル場に出てしまったら、1ターン目に鬼の仮面を使ってトラッシュに置き、みどりのめんexに戻すか、他のオーガポンに切り替えることを優先したい。
採用枚数を1枚に抑えながらハイパーボールでトラッシュに置いておく運用が安定しやすい。早いうちからトラッシュに置いておきたいのでハイパーボールで持ってくるポケモンは大半のケースでこのカードになるという考え方は、実際に使ってみると非常に合理的だと感じる。
テツノカイナへの弱点を把握しておく
水タイプの弱点は雷だ。特にテツノカイナを使うデッキは要注意で、ごっつあんプリファイを使われると弱点で1発で気絶してしまうだけでなくサイドを合計3枚取られてしまうのでかなり不利になってしまう。
exポケモンはサイドを2枚取られる。さらにごっつあんプリファイの効果でサイドが追加で取られると、一瞬でゲームが傾く。
対処法は2つある。出す場合は水オーガポンの技でテツノカイナをきぜつさせるタイミングにするようにしよう。もし対戦準備などで場に出てしまったら早めに鬼の仮面でトラッシュに置くことを意識する。テツノカイナを使うデッキと当たったと分かった瞬間から、水オーガポンの出すタイミングをいつも以上に慎重に選ぶ。
ドラパルトex対面での使い方
水オーガポンが特に輝く対面の一つがドラパルトex系統だ。
ドラパルトexデッキに対しては、いどのめんオーガポンexで奇襲を仕掛ける。げきりゅうポンプでドラパルトexに進化される前にドラメシヤを複数取りしていきましょう。
ドラパルトexは2進化デッキなので、進化前のドラメシヤやドロンチが序盤にベンチに並ぶ。そこにげきりゅうポンプのベンチ120ダメージを当てることで、進化ラインを早期に崩せる。進化される前に展開を阻害できれば、その後のゲームが一気に楽になる。
きらめく結晶とダブルターボエネルギーで、後攻1ターン目からげきりゅうポンプを打つことも可能だ。きらめく結晶をつけることで有色エネルギーの色拘束を満たし、ダブルターボエネルギーだけでワザが使えるようになる。相手が準備できていない段階でいきなりベンチを削られると、驚くほど立て直しが難しくなる。
オーガポンバレット構築における立ち位置
複数種のオーガポンexを混ぜた、いわゆる「変身オーガポン」の構築では、水オーガポンはフィニッシャー的な役割を担うことが多い。
実はメインアタッカー。早いうちからトラッシュに置いておきたいのでハイパーボールで持ってくるポケモンは大半のケースでこのカードだという位置づけになる。
こういった構築では、状況に応じて鬼の仮面でオーガポンを入れ替えながら戦う。草オーガポンでエネルギーを供給し、岩オーガポンで特性持ちを詰ませ、水オーガポンでベンチを狙い撃ちにして盤面を崩す。3種それぞれの役割が明確に分かれているため、相手の構成次第で最適なオーガポンを選んでいける。
まんようしぐれの打点アップは草エネルギーである必要がないため、一体に草エネルギーを集中させるのではなく3体のオーガポンにそれぞれエネルギーを分散させながらつけていくのが基本の考え方で、どのオーガポンがいつ前に出てきても動けるよう、エネルギーの配分を管理しながら進める。
LOプランという隠れた選択肢
すすりなくには、別の使い道がある。
すすりなくはLOワザとしてコントロールデッキに採用されることがたまにある。相手が逃げられない状況を作り続けることで、相手の動きを制限しながら山札を削っていくという戦術だ。
ただし前述の通り20ダメージがあるため、意図せず相手を倒してしまうリスクがある。純粋なLOデッキには向いていないが、相手の逃げルートを封じながら盤面を作る補助的な使い方としては面白い動きになる。
不利な状況でもすすりなくで相手を逃げられなくしてLOを狙える点も強みだ。追い込まれた局面でも、すすりなくを使い続けることで相手の選択肢を狭め、じわじわと山札を削るプランに切り替えられる。
自分が実際に使って気づいたこと
水オーガポンを最初に使ったとき、げきりゅうポンプの「のぞむなら」という部分を軽く見ていた。エネルギーを3枚戻すかどうかは選択できるので、ベンチに当てたいときだけ戻せばいいという理解はしていた。
でも実際のゲームで悩むのは「戻すべきタイミングかどうか」の判断だ。今このターンにベンチに当てた方がいいのか、エネルギーを温存して次のターンにもう一度使いたいのか。
ある試合で相手のビーダルをベンチで育てているのに気づいた。でもそのターンはエネルギーが3枚揃っていなかった。みどりのまいを1回使えば何とかなると思い、次のターンに持ち越した。次のターン、相手はビーダルを進化させはたらくまえばを使い、手札を補充して逆転されてしまった。
ビーダルが完成する前に潰すことがこのワザの使命で、それには「エネルギーが揃い次第すぐ使う」という割り切りが必要だった。温存する発想が遅れを生んだ。水オーガポンのげきりゅうポンプは、機会を逃さず使うものだ。
エネルギーを戻した後の次ターンの準備
げきりゅうポンプで3枚山に戻した後、次のターンにまたエネルギーを用意しなければならない。
技の効果でエネルギーをデッキに戻す必要があるため、技を使った次の番にエネルギーを用意するのが少し大変になる。次の番にエネルギーを用意しやすくするために大地の器は多めにデッキに採用した方がいい。
大地の器は山札から草エネルギーを2枚手に持ってこれるグッズで、戻したエネルギーをすぐに再確保できる。みどりのまいと合わせれば、エネルギーを戻してもすぐに次のげきりゅうポンプが見えてくる。
デッキに戻したダブルターボエネルギーもすぐに持ってこれるので、げきりゅうポンプを連発するのも難しくないという流れが理想で、一度軌道に乗ると1体のオーガポンでゲーム全体を通じて仕事をし続けられる。
水オーガポンを活かす上で意識したい3つのこと
出すタイミングを相手のデッキに合わせる。テツノカイナを採用するデッキが見えたら出す場面を絞る。ドラパルトexが見えたら序盤から仕掛けにいく。どの対面かによって、水オーガポンをいつ鬼の仮面で持ってくるかが変わる。
げきりゅうポンプのベンチ狙撃対象を事前に決めておく。ビーダルなのか、進化前のたねポケモンなのか、どこを崩せばゲームが有利になるかを事前に読んでおく。その読みが外れることもあるが、何も考えず使うよりずっといい。
エネルギーを戻した直後のターンをリカバリーに使わない。大地の器や草オーガポンのみどりのまいを使い、戻した分を補充しながら次のアクションを準備し続ける。このサイクルが途切れると水オーガポンの連続攻撃が機能しなくなる。
げきりゅうポンプが強力で、HPの低いポケモンを2体同時に気絶させることでサイド2枚取りが狙える。相手が手札に余裕がなく特性なみのヴェールのマナフィを用意できなかった場合には、ゲームを決めるほどの制圧力がある。その瞬間を意識しながら盤面を整え続けることが、水オーガポンを使いこなす感覚に近い。

コメント