パオジアンexデッキを握った日のことを覚えている。セグレイブさえ立てば、水エネルギーを積み上げてヘイルブレードで相手の大型を一撃で沈められる。青天井の打点というのが実際どういう感触かを、このデッキで初めて体感した。ただ問題があった。セグレイブが立たない。セビエを2体並べて「次のターンに進化させよう」と思ったら、相手のファントムダイブでまとめて消えた。その試合は何もできないままボコボコにされた。このデッキの強さはセグレイブが前提で、そこを安定させることがすべての改造の出発点になる。
パオジアンexデッキの骨格を確認する
パオジアンexは特性「きょくていおん」を持つセグレイブと組み合わせると青天井火力で相手のポケモンをなぎ倒していける人気のデッキだ。
「ヘイルブレード」は自分の場のポケモンについている水エネルギーの枚数×60ダメージを与える。セグレイブの特性「きょくていおん」はトラッシュの水エネルギーをベンチポケモンに加速できる。スーパーエネルギー回収を使えるかどうかで大型をワンパンできるかどうかが変わるため基本フル投入されている。
デッキの構造を一言で言うと「セグレイブできょくていおんを起動し、スーパーエネルギー回収でトラッシュから水エネルギーを手に戻し、ヘイルブレードで高打点を出す」という3段構えだ。この3点のどれかが欠けると火力が出なくなる。改造はこの3点を太くする方向で考える。
最優先の改造——セビエとセグレイブのラインを4-3に揃える
セビエ4枚、セグレイブ3枚が最低ラインだ。セビエが3枚以下だと初手にセビエが来ない確率が上がり、そもそもきょくていおんを起動できない試合が増える。
セビエは2体以上出して、やられたらキチキギスexの「さかてにとる」で逆転のカードを引く対処が有効だ。
ファントムダイブやヤミラミのロストマインなど、ベンチへのダメカン散布でセビエが複数体まとめて消えることがある。4枚あれば「倒されても次のセビエが来る」という安心感が生まれる。
セグレイブは3枚が安定ラインで、倒された後に次を立てる余裕を持てる。2枚では1体目が倒されたあとに一気に失速する試合が増える。この進化ラインを揃えることが改造の絶対的な第一歩で、他のカードをどれだけ強化しても、ここが薄ければデッキの骨格が揺らぐ。
なかよしポフィン——セビエを複数体一気に展開する
なかよしポフィンはHP70以下のたねポケモンを2体までベンチに出せるグッズだ。セビエのHPは70ちょうどなので対象になる。
なかよしポフィン4枚を採用することで、セビエを素早くベンチに展開できる。
セビエが複数体ベンチに並んでいる状態でセグレイブへの進化を進められると、1体倒されても残りで戦い続けられる。なかよしポフィンが手元にない状態でセビエを1体ずつしか出せないと、進化の速度が落ちてセグレイブが1体しか立たないまま終わる試合が増える。4枚揃えることを早い段階で目指したい。
スーパーエネルギー回収——これがなければデッキが回転しない
スーパーエネルギー回収を使えるかどうかで大型をワンパンできるかどうかが変わる。中盤以降のパオジアンexの火力に直結するカードで、基本フル投入される。使用条件の2枚トラッシュが重いが、ビーダルのドローなどで緩和しつつ使わないポケモンやグッズを切ってデッキを圧縮しながら使う。
ヘイルブレードはエネルギーをトラッシュしながら打点を出すワザだ。毎ターン水エネルギーを消費し続けるため、スーパーエネルギー回収がなければ3〜4ターンで山のエネルギーが枯渇してヘイルブレードが使えなくなる。手札を2枚トラッシュして4枚の水エネルギーを回収できるこのカードが、ヘイルブレードを持続させる生命線だ。4枚揃えることが前提で、これが1〜2枚しかない構成は実戦で息切れする。
かがやくゲッコウガ——ドローとベンチ狙撃を同時に担う
かがやくゲッコウガは「かくしふだ」でエネルギーをトラッシュしながら2枚ドローできる。ワザ「げっこうしゅりけん」は相手のポケモン2体にそれぞれ90ダメージを与えられる。テツノカイナexはワザ「ごっつぁんプリファイ」できぜつさせた時にサイドを無理矢理1枚多く取れる。
かくしふだは水エネルギーをトラッシュしながら2枚引ける。これが絶妙で、スーパーエネルギー回収で水エネルギーを手に戻しながらかくしふだで再度トラッシュに落とす、という循環がこのデッキの中盤の安定感を支える。ドロー手段でありながらトラッシュを積み上げる手段でもある設計は、他のカードでは代替できない。1枚しか入れられないかがやくポケモンの制約はあるが、ヒスイのヘビーボールでサイド落ちを確認する習慣とセットで運用してほしい。
げっこうしゅりけんは相手のビーダルやキルリアをベンチで倒すアタッカーとしても機能する。マナフィがいない対面では、90ダメージ×2がシステムポケモンを2体まとめて処理できる強力な一手になる。
ビーダルライン——ドローエンジンを内蔵させる
戦うために必要なカードの枚数が多いため難易度はやや高いが、高い攻撃力とたねポケモンならではの速さを兼ね備えながらも様々なアタッカーを切り替えられる対応力がある。
このデッキはセビエ・セグレイブ・パオジアンex・スーパーエネルギー回収・基本水エネルギーと、揃えなければならないカードが多い。ビーダルの特性「はたらくまえば」は自分の番に何回でも使えて手札を5枚まで補充できるため、このデッキの複雑な要求を毎ターン満たしやすくなる。
ビッパ3〜4枚、ビーダル2〜3枚というラインが実戦的な採用枚数だ。ビーダルが1枚しかない構成では、ビーダルが倒されたあとにドロー手段が薄くなって手詰まりになる。バトルマスターデッキに入っていない場合は早めに揃えておきたい。
テツノカイナex——ごっつぁんプリファイで得点源を増やす
テツノカイナexのワザ「ごっつぁんプリファイ」でワンパン。相手の非ルールたねポケモンを倒した際にサイドを1枚余分に取れる。
テツノカイナex採用のための準備として、基本雷エネルギーを1枚、大地の器を数枚採用しておくとエネルギーが手元に来やすくなる。
ごっつぁんプリファイはシステムポケモンをベンチで倒したときに追加でサイドを取れる効果で、サイドレースを一気に有利にできる。きょくていおんで水エネルギーを積み上げた後、プライムキャッチャーやボスの指令で相手のベンチのポケモンを呼び出してごっつぁんプリファイを当てる動きが決まると、1ターンで3枚のサイドを稼ぐ計算になる。
基本雷エネルギーを1枚デッキに入れ、大地の器でトラッシュから雷エネルギーを手に加えれば、水エネルギー積み上げのサイクルを壊さずにごっつぁんプリファイを起動できる。
ヒスイのヘビーボール——1枚採用カードのサイド落ち確認に必須
テツノカイナexやかがやくゲッコウガ、マナフィといった絶対に使いたい1枚積みのポケモンが多いデッキのため、重要度は他のデッキより高い。またサポートの「カイ」で確実に持ってくることもできるため相性が良い。
このデッキは1枚採用のカードが複数存在する。かがやくゲッコウガ、テツノカイナex、マナフィ——これらがサイドに落ちているかどうかを試合開始直後に確認できると、プランの変更が早い段階でできる。ヒスイのヘビーボールはサイドを全部見てたねポケモンを回収できるため、確認ツールとしても機能する。1枚採用で十分だが、ないのとあるのとでは安心感がまったく違う。
基本水エネルギーの枚数——多くて困らない
ヘイルブレードは場の水エネルギーの枚数×60ダメージなので、エネルギーの枚数管理が非常に重要だ。
基本水エネルギーを減らしすぎると、きょくていおんで加速しようとしてもトラッシュに水エネルギーがない状況が生まれる。スーパーエネルギー回収でトラッシュから4枚回収できても、そもそもトラッシュに水エネルギーが溜まっていなければ意味がない。15〜17枚程度が実戦的な目安で、他のカードを入れるために削りすぎるとヘイルブレードの火力が安定しなくなる。
初心者が陥りやすい改造の失敗パターン
セビエを1体しか出さない状態で進化を急ぐ
「早くセグレイブを立てたい」という意識が強すぎてセビエを1体だけ出して即進化させてしまうと、そのセグレイブが倒されたあとに次のきょくていおんが使えない状況になる。セビエを複数体出してから進化させる習慣をつけることが、このデッキを安定させる一番の技術的な課題だ。
スーパーエネルギー回収の使いどきを逃す
手元にスーパーエネルギー回収があるのに「もっと必要になったときに使おう」と温存しすぎて、ヘイルブレードを使えないターンが続く失敗をやりがちだ。水エネルギーがトラッシュに3枚以上溜まったタイミングで、ためらわず使っていくほうが流れが生まれやすい。
段階別の改造優先順位
最初に揃えるべきカードはセビエ4枚・セグレイブ3枚のライン完備、なかよしポフィン4枚、スーパーエネルギー回収4枚、基本水エネルギーを15枚以上に調整することだ。これで試合の基本的な流れが安定してくる。
次の段階でかがやくゲッコウガ1枚採用、ビーダルライン(ビッパ3・ビーダル2)追加、ヒスイのヘビーボール1枚——これが揃うとジムバトルで継続して勝ちを積み上げやすくなる。
テツノカイナexとプライムキャッチャーはその後で対戦しながら判断する段階だ。これらが入るとシティリーグでも勝負できる構成に近づいていく。
戦うために必要なカードの枚数が多いため難易度はやや高いが、高い攻撃力とたねポケモンならではの速さを兼ね備えながらも、様々なアタッカーを切り替えられる対応力もある点がこのデッキの特徴だ。
セグレイブが立って、きょくていおんが起動して、ヘイルブレードが相手の大型を消し飛ばす瞬間——このデッキを使い続けているのはその感触があるからで、改造して安定感が増すほどその瞬間の頻度が上がっていく。

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