オーガポンいしずえのめんexと初めて対面したとき、正直「これどうやって倒すんだ」と途方に暮れた。特性「いしずえのかまえ」で相手の特性を持つポケモンからのダメージを受けない。ポケモンVやexのほぼ全員が特性を持っている環境で、この一文の重さはとてつもない。どんなデッキも攻撃が通らないような圧迫感がある。しかしそれでも、このカードは万能ではない。いしずえのかまえを突破する手段を持つカードが存在するし、ぶちやぶるという主力ワザにも明確な制約がある。その弱点を正確に理解することが、使う側にも戦う側にも直接役立つ。
いしずえのめんexデッキの弱点を生む構造
オーガポンいしずえのめんexの強い点は自身の特性により特性を持つポケモンからワザのダメージを受けない点だ。ポケモンVやexを主体としたデッキは優秀な特性持ちが多く、それらに対して一方的に攻めていける点が非常に優秀だ。現在特性を永続的に止めるスタジアムは無いので活躍しやすい環境といえる。強いていえばキャンセルコロンが挙げられるが、デッキに1枚採用していればいい方なカードなので、バトル場とベンチを闘オーガポンのみにしてしまえば相手を詰ませることもできる。
オーガポンいしずえのめんexのワザ「ぶちやぶる」は相手のポケモンにかかっているダメージ軽減の効果こそ無視できるが、元々のダメージが140なのでポケモンV・exは1発では倒せないので火力不足感は否めない。技を打った次の番相手は逃して他のポケモンを出してくるだろうからボスの指令などを事前に準備して確実に取れるような手札にしておく必要があるだろう。
弱点の構造は3軸に整理できる。いしずえのかまえを一時的に無効化する、特性を持たないポケモンで攻撃する、ぶちやぶるの打点不足を突く——この3点のどれかに刺さるカードが相性の悪いカードになる。
キャンセルコロン——いしずえのかまえをその番だけ消す
デッキに1枚でも採用されていれば詰まない
強いていえばキャンセルコロンが挙げられるが、デッキに1枚採用していればいい方なカードなので、バトル場とベンチを闘オーガポンのみにしてしまえば相手を詰ませることもできる。
キャンセルコロンは相手のバトルポケモンの特性をその番だけ消すグッズだ。いしずえのかまえが消えた番だけ、特性持ちのexやVポケモンからのダメージが通る。逆に言えば、相手がキャンセルコロンを1枚でも採用していれば、完璧な詰みは成立しない。
リザードexはもちろん、ピジョットex、かがやくリザードン、なんならリザードまで、デッキを構成するほぼ全てのポケモンからダメージを受けない。難しいことを考えずに「ぶちやぶる」を連打しているだけで勝てる。
キャンセルコロンがあるかどうかで、いしずえのかまえの完封力は大きく変わる。リザードonexデッキは全アタッカーが特性持ちなので採用の動機が生まれにくいが、それを見越してキャンセルコロンを1枚忍ばせているデッキは確実に存在する。その1枚を引けるかどうかが一発逆転の鍵になる。
実際の試合で、相手がキャンセルコロンを使ってきた瞬間の「あ、来た」という緊張感はこのカードを使っていると必ず経験する。そのターンだけ攻撃を受けることを想定した立ち回りが求められる。
特性を持たないアタッカー——いしずえのかまえが意味をなさない
いしずえのかまえは「相手の特性を持つポケモンからダメージを受けない」という効果だ。特性を持たないポケモンのワザは、この特性が存在しても普通に通る。
非ルールポケモンの多くは特性を持たない設計のため、そのアタッカーが使えるデッキとの対面は常に注意が必要だ。かつてのチラチーノはワザを持ちながら特性なしで攻撃してくるため、いしずえのかまえを貫通する代表格だった。
現環境でも特性を持たないアタッカーは存在する。そういったポケモンに対してはHP210という数値で受けるしかなく、こちらの「無敵」が機能しない対面になる。いしずえのめんexが一方的に攻められない珍しい状況が生まれる。
草タイプ弱点——いしずえのめんexのタイプが持つ根本的なリスク
いしずえのめんexは闘タイプのため草タイプに弱点を持つ。草タイプのアタッカーから弱点ダメージを受けると、HP210でも一撃できぜつする計算になりうる。
オーガポンみどりのめんexのまんようしぐれは草タイプのワザで、みどりのめんex自身が特性を持つため通常はいしずえのかまえで防がれる。しかしみどりのめんexに草タイプで特性を持たないアタッカーが存在した場合、弱点込みで倒されるリスクが生まれる。テツノイサハexは草タイプで弱点を突けるため、キャンセルコロン不要で弱点ダメージが通るケースがある。
草タイプのアタッカーが多い環境ではノコッチを採用して弱点を消す対策が選択肢になるが、ベンチ枠を圧迫するトレードオフが常についてくる。
ぶちやぶる140の打点不足——2ターンかかる現実
ワザ「ぶちやぶる」は相手のポケモンにかかっているダメージ軽減の効果こそ無視できるが、元々のダメージが140なのでポケモンV・exは1発では倒せないので火力不足感は否めない。
多くのexポケモンやVSTARポケモンのHPは250〜330だ。140ダメージでは一撃で倒せず、最低でも2回攻撃が必要になる。1ターン目に攻撃して倒せない→相手が逃げる→別のポケモンが出てくる、という展開が繰り返されると、サイドが全然進まない。
技を打った次の番相手は逃して他のポケモンを出してくるだろうからボスの指令などを事前に準備して確実に取れるような手札にしておく必要があるだろう。
ぶちやぶるを使った後に相手が逃げることは前提として対策を立てる必要がある。ボスの指令でダメカンが乗ったポケモンを再度引き出してとどめを刺す、あるいはまけんきハチマキでHP高めのポケモンへの打点を上げるといった工夫がないと、毎回「逃げ得」を許してしまう。これがいしずえのめんexの最も大きな弱点で、攻撃を通しながらもサイドを取り切れない状況が続くことがある。
入れ替えカードを大量採用したデッキ——縛り戦術を回避される
いしずえのめんexでぶちやぶるを打った後、相手がポケモンいれかえやジェットエネルギーで逃げてしまうと追いかけられない。このデッキのサイドプランは「ぶちやぶる2発できぜつさせる」ことが基本で、1発当てた後に逃げられると計算が崩れる。
ルギアVSTARデッキはジェットエネルギーを複数採用しているため入れ替えが容易で、ダメカンが乗ったポケモンをすぐ下げてくる。ウガツホムラexのような入れ替えながら攻撃する仕組みを持つポケモンも同様で、いしずえのかまえで攻撃を防いでいても、相手が自由に入れ替えながら別の角度で攻めてくると消耗戦になる。
HP210の数値——耐久はあるが壁にはなりきれない
いしずえのかまえが機能する対面ではHP210のポケモンが実質的に壁になるが、ぶちやぶるの打点が140と低い分、高耐久デッキとの対面では試合が長引く。長期戦になると相手がキャンセルコロンを引くチャンスも増え、詰ませる前に突破される可能性が上がる。
こだわりベルトをつけてぶちやぶるを170にする工夫は有効だが、それでも250HPのポケモンを一撃で倒せない。相手が入れ替えを持ちながらこちらのキャンセルコロンへの対処を固めてくると、いしずえのかまえがあっても試合を決め切れないまま時間が過ぎることがある。
採用枚数の少なさ——サイド落ちリスクと事故
4種のオーガポンの中でも、いしずえのめんexは主軸として複数採用する構成が多いが、他のオーガポンと同様に1〜2枚採用が基本的な型では常にサイド落ちリスクがある。盤面をいしずえのめんexのみにすることで詰ませ戦術が完成するが、そのオーガポンがサイドに落ちていた場合はその戦術が崩れる。
ヒスイのヘビーボールで試合開始時にサイドを確認する習慣は、このデッキでも不可欠だ。落ちていた場合は鬼の仮面の使い方が変わり、出てくるオーガポンの種類も変わる。柔軟に対応できるかどうかが、このデッキを使いこなす上での判断力を問われる場面だ。
実戦での失敗談と成功体験
ぶちやぶるを打ち続けたのに勝てなかった試合
ジムバトルでいしずえのめんexデッキを使い、サーナイトexと対戦したとき、いしずえのかまえが完璧に機能していた。サーナイトexのサイコエンブレイスのダメカンも、フワンテもサケブシッポも全部弾いた。しかしぶちやぶるを打ち続けながらも、相手はフトゥー博士のシナリオでサーナイトexを手に戻し続けた。サイドが全然進まないまま5ターンが過ぎた。ボスの指令が手になく、逃げ回る相手を捕まえられないまま、じわじわとこちらのリソースが削れていった。最終的にキャンセルコロンを引かれてから逆転された。
あの試合の教訓は明確で、ボスの指令を常に確保しておくか、相手が逃げられない状況を作ってから攻撃する手順を徹底することが必要だった。マッハサーチがあれば毎ターン持ってこられるが、それがないデッキで動かしていた点も反省点として残った。
盤面をいしずえのめんexのみにして詰めた試合
うまくいった対戦もある。リザードonexデッキと対面したとき、序盤から意図的にベンチをいしずえのめんexだけにした。バトル場も同じく岩オーガポン。相手はリザードonex、ピジョットex、かがやくリザードン——全員特性持ちで、誰もいしずえのめんexにダメージを通せない。相手のデッキが完全に機能不全になってぶちやぶるを4回撃って勝ちに持っていった。
リザードexはもちろん、ピジョットex、かがやくリザードん、なんならリザードまで、デッキを構成するほぼ全てのポケモンからダメージを受けない。難しいことを考えずにぶちやぶるを連打しているだけで勝てる。
このデッキが刺さる対面では本当に一方的で、相手がキャンセルコロンを持っていない限りこちらが負けることがない。それがわかった試合だった。詰ませ戦術が完成したときの閉塞感は、使っていても使われていても、このカードだけが生み出せる独特の空気感がある。
いしずえのめんex側が持つ対処手段
キャンセルコロンへの対処として、相手がキャンセルコロンを使ったターンにダメージを受けることを前提に、次のターンに備えてボタンで回収するか、別のオーガポンを鬼の仮面で出す準備を整えておく。
オーガポンデッキではたねポケモン主体で戦うことから回収札の中ではボタンが相性がいい。ついているどうぐも一緒に回収できる点から、エーススペック枠をヒーローマントにして使い回す戦術も相手に負担をかけ続けられる。
ぶちやぶるの140という打点不足に対しては、こだわりベルトやまけんきハチマキでの補強、ボスの指令でダメカンが乗ったポケモンを逃がさない工夫が実質的な解答になる。草弱点にはノコッチで対処するか、草タイプと当たる可能性が高い環境ではいしずえのめんex以外のオーガポンを中心に戦う判断が求められる。

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