リザードンexを使い込んでいると、「このデッキは事故さえしなければ強い」という実感がある。れんごくしはいで進化と同時にエネルギーが3枚つき、そのターンからバーニングダークが撃てる。マッハサーチで毎ターン必要なカードを持ってこられる。HP330の壁は正直反則級だ。しかし、そのデッキが急に動けなくなる瞬間がある。ヒトカゲが2体消えた瞬間、ピジョットexが棒立ちになった瞬間——あの窒息感は、このデッキを長く使っていると必ずぶつかる壁だ。
リザードンexデッキの弱点を生み出す構造
リザードンexデッキはリザードンexとピジョットexの両方をふしぎなアメで進化させたいデッキだが、それぞれをハイパーボールでサーチしていると手札をかなり消費する。そのためロトムVやネオラントV、ピジョットex、キチキギスexなど手札を増やすポケモンの特性を止められると途端に動けなくなる。
悪テラスタルリザードンexに進化するには最低でも2ターン必要になる。2ターン目から攻撃できるミライドンexやロストバレットなどで、ヒトカゲやリザードをリザードンexに進化される前に気絶させることが有効な対策になる。
弱点の構造は3本の軸になる。2進化という進化ラインの脆さを突く、ドローエンジンを特性封じで止める、草弱点を突く——この3点のどれかに刺さるカードが相性の悪いカードの本体だ。
ミミッキュ——exからのダメージを完全に無効化する壁
しんぴのまもりがリザードンの主力を根本から止める
ミミッキュをバトル場に出されると、特性「しんぴのまもり」でポケモンex・Vのダメージが通らなくなる。他のデッキであればそこまで苦労するカードではないが、リザードンの場合、入れ替えカードを採用する枚数が少ない傾向にある。ミミッキュを使い相手が止まっている間に自分の盤面を整えていく戦術が有効だ。
リザードンexはポケモンexであるため、バトル場のミミッキュに一切ダメージを与えられない。しかもこのデッキはれんごくしはいでエネルギーを供給するためにポケモンをいれかえる必要があり、入れ替えカードを多く積んでいない。バトル場に縛られた状態でワザも出せない——という事態が起きやすい。
ギラティナVのひきさくはポケモンexのワザだが、これも効かない。かがやくリザードンのかえんばくなど非exルールのアタッカーに切り替えるしか対処手段がなく、それが手元にない場合は本当に詰まる。
実戦でミミッキュを出された瞬間の「あ、これ攻撃できない」という感覚は使っていれば必ず訪れる。特にメモリーカプセルでひきさくを習得したギラティナVを採用しているかどうかで、この対面の難易度がまったく違う。
タケルライコex——青天井火力がHP330を超えてくる
タケルライコの青天井のワザが強力で、HP330のリザードンexを超えてくる。最近はヨルノズクを採用した大空洞型が主流でボスの指令やプライムキャッチャーを簡単に持ってこれてしまい、裏のポケモンを取られてしまうことが多い。またオーガポンも採用されていることで弱点を突けるのも優秀な点だ。
リザードンexのHP330は多くのアタッカーにとって2回攻撃が必要な壁になるが、タケルライコexのきょくらいごうは青天井のため、エネルギーが積み上がると330を超えてくる。後攻1ターン目から動ける速さもリザードン側の準備時間を削る。
サーナイトexデッキや中盤以降一方的にメインアタッカーを1度のワザできぜつさせられるブリジュラスexデッキはHPが低いたねのポケモンexが主体だが、青天井のダメージを出せるワザ「きょくらいごう」や草タイプのアタッカーであるオーガポンみどりのめんexを採用したタケルライコexデッキは特に意識が必要だ。
タケルライコex対面では序盤にどれだけサイドを先取されずに耐えられるかが勝負で、ブーストエナジー古代でHP上限を上げてダメカンを分散させるプランが現実的な対抗手段になる。
ワザマシンデヴォリューション——進化ラインごと破壊する
リザードexを退化させてダメカン超過を狙う
ワザマシンデヴォリューションは採用するデッキを問わないうえに、リザードンex以外の進化デッキにも効果的なので採用しやすいカードだ。
デヴォリューションで場のリザードンexをリザードに退化させると、リザードンexがいた段階で乗っていたダメカンがリザードのHPを超えた場合にきぜつする。サイコエンブレイスのダメカンが乗ったサーナイトexデッキほど劇的ではないが、れんごくしはいはHP330のリザードンexには一切ダメカンを乗せないため実は影響が少ない対面だ。
ただし、ドラパルトexのファントムダイブでダメカンが分散した後にデヴォリューションが使われると、ベンチで育成中だったリザードにもダメカンが蓄積していて一気に進化ラインが消えることがある。ドラパルトex+デヴォリューションの組み合わせはリザードンにとって特に警戒すべき対面だ。
余裕があるときはリザード経由で進化するようにすること。1進化のHPを上げることでワザマシンデヴォリューションの対策にもなる。
草弱点——オーガポンみどりのめんexが弱点を突く
リザードンはテラスタルポケモンで弱点が通常の水ではなく草が弱点になる。現環境ではオーガポンが一番優秀で、特性の緑の舞で1エネをつけられるし、手張りでもエネルギーが付けられるので2ターンあれば弱点を突いて倒すことができる。また緑の舞は山札から1枚引くこともできるので、裏のポケモンを育てたり準備することもできる。
みどりのめんオーガポンexは自身の特性でエネ加速できるので、簡単にワザが使える上にドローまでできる。テラスタルポケモンなのでブライアでサイドを一気に3枚取りすることも可能だ。
悪テラスタルリザードンexの弱点は草タイプで、水ではない。これを知らないプレイヤーが意外と多く、水デッキと対面して弱点を突かれないと安心していると草タイプのサブアタッカーに痛い目を見る。オーガポンみどりのめんexが採用されたデッキとの対面では、弱点ダメージで2倍になることを常に念頭に置いて戦う必要がある。
テツノイバラex・クレッフィ・ミカルゲ——特性封じがエンジンを止める
リザードンexデッキはロトムVやネオラントV、ピジョットex、キチキギスexなど手札を増やすポケモンの特性を止められると途端に動けなくなる。対策としてテツノイバラexをはじめ、クレッフィやミカルゲが意外にも効果的だ。特にミカルゲはバトル場にいなくても特性が働くのでどのデッキでも採用しやすい。
マッハサーチが止まる。れんごくしはいが止まる。この2つが同時に機能しなくなるとリザードンデッキは一気に失速する。マッハサーチなしでは毎ターン必要なカードを確実に持ってこられなくなり、れんごくしはいなしではエネルギーを付けるためのターンを別に使う必要が出てくる。
テツノイバラexを対策したいのであれば「キャンセルコロン」が必要。キャンセルコロンがあればテツノイバラexの特性「イニシャライズ」が消えるため「れんごくしはい」を使うことができる。れんごくしはいさえ使えたらゲームをかなり有利に進めることができるため、テツノイバラを対策したいのであればキャンセルコロンが必要だ。このマッチアップはメタカードによって勝率の改善を図らなければならない。対策なしの構築では勝ち目はない。
テツノイバラex対面は「対策なしでは勝ち目がない」と言われるレベルで厳しい。ピジョットexのマッハサーチが止まり、ロトムVのそくせきじゅうでんも止まり、キチキギスexのさかてにとるも止まる。全てのドロー特性が消えてリザードonexだけが残る状況は、経験するととてつもなく苦しい。
スボミーのグッズロック——ふしぎなアメが使えない展開
スボミーのワザ「むずむずかふん」でグッズロックすることで、相手の展開を大きく遅らせることができる。ふしぎなアメやハイパーボールといったグッズの依存度が高いリザードンexデッキは、これだけで何もできなくなることもある。さすがに相手も対策済みで、グッズに頼らない構築も増えているが、ヨルノズクの「ていさつしれい」でトレーナーズを持ってきたり、エヴォリューションや偉大な大樹で堅実に進化してきたりと対抗手段も生まれている。
リザードンデッキはふしぎなアメ、ハイパーボール、なかよしポフィンとグッズへの依存度が高い。スボミーにグッズロックされたターンにリザードへの進化すらできなくなると、序盤のテンポが完全に崩れる。その間に相手は準備を整えてくる。
ヨルノズク型やエヴォリューション型という「グッズに頼らない進化手段」が普及してきたのはこの対策が一因だが、スボミーを採用してきたデッキに初見で当たると、ふしぎなアメを握ったまま進化できない苦い時間が続く。
ロストバレット——非ルールデッキに対するサイドレースの歪み
ロストバレットデッキは非ルールのポケモンのアタッカーが主軸のため、サイドレースでリザードン側が有利を取ることが難しい。序盤の事故も少ないデッキのため、過去の大会データを見ても勝率が低く、相性の悪いデッキと言える。
ウッウ、ヤミラミ、かがやくゲッコウガはすべて非ルールポケモンで、倒してもサイドは1枚ずつしか取れない。こちらのリザードonexが倒されると2枚取られる。この非対称な交換が続くと追いつけなくなる。
さらにかがやくゲッコウガのげっこうしゅりけんはベンチのヒトカゲとビッパを2体まとめて倒せる火力を持つ。進化ラインとドローエンジンを同時に破壊されると、このデッキは急速に機能不全になる。
失敗談と成功体験
テツノイバラexに為す術なく負けた試合
シティリーグの予選でテツノイバラex採用デッキと当たった試合、キャンセルコロンをデッキに入れていなかった。マッハサーチが止まり、れんごくしはいが止まり、ロトムVのそくせきじゅうでんも止まった。手札を補充する特性が全部消えて、博士の研究1枚頼りの動きになった。ふしぎなアメが引けずにリザードのまま2ターンを過ごして、その間に相手に場を整えられた。結局リザードonexが完成したのは4ターン目で、そのころにはサイドが3枚取られていた。
あの試合以来、デッキにキャンセルコロンを1枚採用することは必須だと考えるようになった。たった1枚の差でテツノイバラex対面の勝率が大きく変わる。
ヒトカゲ2枚を早い段階から出さないようにして勝った試合
ロストバレットと対面したとき、かつての自分ならヒトカゲを複数体ベンチに展開していた。しかしその試合では1体だけ出して、あとはベンチを絞る判断をした。相手のげっこうしゅりけんが来たが、狙われたのはビッパ1体だけ。ヒトカゲが生き残り、3ターン目にリザードonexへの進化に成功した。れんごくしはいでエネルギーをつけてバーニングダークを撃ち、ウッウを倒してからピジョットexのマッハサーチでボスの指令を持ってきた。こちらのサイドペースを保ちながら押し切れた。
「何体ベンチに出すか」という序盤の判断が、対ロストバレット対面の勝敗に直結する。ヒトカゲを安易に並べるのが、このデッキの序盤における一番の失敗パターンだ。
リザードンex側が持つ対処手段
ワザマシンデヴォリューションはリザードonex以外の進化デッキにも効果的で採用しやすいカードだが、どちらも非常に有力な対策だ。
多くのデッキに対して五分前後に戦えるため、環境での立ち位置は悪くない。サマヨールの特性「カースドボム」によって自らバーニングダークのダメージを上昇させられるため待ちと攻めの両方のプランを自由に選択でき、対応力が高い。
ミミッキュにはメモリーカプセル採用のギラティナVひきさく、テツノイバラexにはキャンセルコロン、草弱点にはブーストエナジー古代での耐久——これらを構築段階で意識しながら、どの対面に何を割くかを決めることがリザードonexデッキの組み方の核心だ。HP330という厚い壁を持ちながら、対策カードへの対応策まで内包できるリストを組めたとき、このデッキはどんな対面にも一定以上の勝ち筋を持てるようになる。

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