かがやくリザードンというカードは「状況次第で最強にも最弱にもなる」という印象がある。相手がサイドを4枚取った状況で手張り1枚から250ダメージが出る瞬間の理不尽さは、このカードを使っていれば骨身にしみる。しかし逆に言えば、そのエキサイトハートが機能しない状況では「HP160で逃げ3の非力なアタッカー」になる。ロストバレットやリザードonexデッキのサブアタッカーとして採用されるこのカードが急に機能しなくなるのは、特定のカードが出てきたときだ。その弱点を整理しておくことは、使う側にも戦う側にも等しく価値がある。
かがやくリザードンの強みと弱点が表裏一体になっている構造
かがやくリザードンのワザ「かえんばく」は炎1エネルギーで250ダメージを与えるが、使った次の番はこのワザを再び使えなくなる。特性「エキサイトハート」は相手が取ったサイドの枚数だけ、このポケモンのワザに必要な無色エネルギーを少なくする。
エキサイトハートが活性化する前提条件は「相手がサイドを取っていること」だ。相手がサイドを1枚しか取っていない状態では4エネ必要で、序盤の起動は現実的でない。つまりこのカードは後半型のアタッカーで、その価値が発揮されるまでの時間帯に弱点が集中している。
弱点の構造は4軸になる。エキサイトハートを封じてエネルギー要求を重くする、水弱点を突く、かえんばく250を耐える高耐久で受ける、かえんばく後の「使えないターン」を利用して縛る——この4点のどれかに刺さるカードが相性の悪いカードになる。
頂への雪道——エキサイトハートを止めてエネルギー要求を元に戻す
かがやくポケモンはルールを持つためルール持ち特性封じの対象になる
かがやくポケモンは「自分のデッキに1枚しか入れられない」というルールを持つポケモンのカテゴリだ。このルールを持つことで、ルール持ちポケモンの特性を封じる頂への雪道の対象になる。エキサイトハートが止まると、相手が何枚サイドを取っていても無色エネルギーを減らす効果が消え、常に最大のエネルギー要求でしか動けなくなる。
ロストバレット系のデッキではかがやくリザードンをフィニッシャーとして採用しているが、頂への雪道でエキサイトハートを止められると中盤以降の決め手を失う。マグマの滝壺と組み合わせてエネルギー起動を狙うプランが崩れる。
かがやくリザードンを採用しているデッキの多くはロストバレットで、そのデッキにはロストスイーパーが採用されている。雪道への対処手段はある。しかしロストスイーパーを引けないターンに雪道が機能し続けると、エキサイトハートなしで炎エネルギーを複数枚用意しなければならない状況が続く。
ジムバトルでかがやくリザードンを出したターンに頂への雪道を張り替えられたことがある。エキサイトハートが消えて、相手のサイドは3枚取ってあるのに4エネ要求に戻ってしまった。マグマの滝壺でエネルギーを2枚つけたが、1枚足りずにかえんばくを使えなかった。1ターン無駄にした結果、逆転できずに負けた。
クレッフィ——たねポケモンの特性を止める
クレッフィの特性「いたずらロック」はバトル場にいる間、お互いのたねポケモン全員の特性をなくす。かがやくリザードンはたねポケモンのため、エキサイトハートが直接止まる。
頂への雪道との違いは範囲で、クレッフィはルール持ちかどうかに関係なく「たねポケモン全員」の特性を封じる。ただしかがやくリザードンは実際にはルール持ちポケモンなので、頂への雪道でも止まる。クレッフィとの対面では、テツノツツミのハイパーブロアーでクレッフィをバトル場から押し出す対処が有効だが、ロストバレットにテツノツツミが採用されているかどうかが前提条件になる。
水タイプ弱点——炎タイプの根本的なリスク
かがやくリザードンは炎タイプのため水タイプに弱点を持つ。HP160という数値は弱点倍率2倍を受けると実質80相当の耐久になる。パオジアンexのヘイルブレードは水エネルギーをトラッシュした枚数×60で青天井のため、弱点込みで一撃できぜつは容易に成立する。
かがやくリザードンを採用しているロストバレット自体が水タイプに苦手ではないが、かがやくリザードン自身はパオジアンexデッキや水系アタッカーを多数採用したデッキに対して真っ先に狙われる。HP160は多くのアタッカーの攻撃を弱点なしでも1発で耐えられない場合があり、弱点まで考慮するとほぼ一撃で消える。
ブーストエナジー古代——かえんばく250が届かなくなる
ブーストエナジー古代をつけた古代ポケモンのHPは+60になる。HP230のトドロクツキexならブーストエナジーで290になり、かえんばく250では倒せない。
ブーストエナジー古代をつけることで非ルールポケモンや古代ポケモンがかえんばくのきぜつラインを超えることがある。250という数字が環境の多くのポケモンを倒せるラインである一方、HP補強で超えられると詰め手段として機能しなくなる。
こだわりベルトをつければ250から+30の280になるが、こだわりベルトが引けていない状況ではブーストエナジー古代持ちポケモンに届かない計算が生まれる。ロストバレットでかがやくリザードンを使う際、こだわりベルトの有無を常に確認しながら「今のターンに倒せるか」を計算する習慣が必要だ。
ヒーローマントも同様の効果を持ち、非ルールポケモンのHPを+60する。HP高めの非ルールポケモンがヒーローマントを持っていると、かえんばく250の確定きぜつラインに入らなくなる。これを事前に計算せず撃ってしまい「倒せなかった」という場面は、かがやくリザードンを使っていれば必ず一度は経験する。
かえんばく翌ターン使用不可——予測可能な攻撃パターンを利用される
かえんばくを使った翌ターン、かがやくリザードンはそのワザを再び使えない。相手はこれを前提として動き方を組み立てられる。
かがやくリザードンがかえんばくを使った次の番は攻撃できないため、クララで手元に戻してから別のアタッカーを出す動きや、フォトンブラスターをもつゼラオラVSTARと組み合わせて攻撃の空白ターンをカバーする動きが重要になる。
相手の立場から見ると「かえんばくを使ったターンの次は何も攻撃してこない」という確定情報になる。そのターンにボスの指令でかがやくリザードンをバトル場から引き出して縛る、あるいは全力で盤面を整えて次のターンに一気に反撃する——という計画を立てやすい。
逃げエネ3という重さも相まって、ボスの指令で呼ばれてバトル場に縛られたかがやくリザードンは、かえんばくを使えないターンに無抵抗のまま倒される危険がある。これがこのカードの「連続使用」を難しくしている設計の核心で、相手が賢く動けば使う側の計算が狂う。
1枚採用のサイド落ちリスク——対戦中に使えない最悪の事態
かがやくポケモンはデッキに1枚しか入れられないため素引きしにくく、サイド落ちのケアが必須だ。ヒスイのヘビーボールはデッキに入れておきたい。
かがやくリザードンが1枚しか採用できない制約は、サイド落ちのリスクを常に抱えることを意味する。試合開始時にヒスイのヘビーボールを使って確認するか、試合中盤にサイドが落ちていることに気づくかで、プランが大きく変わる。
落ちていた場合、フィニッシャーとして温存していた切り札が最初からないことになる。ロストバレットでかがやくリザードンが落ちていると、ミラージュゲートを使えるだけのエネルギーをどこに使うか、という計画を最初から組み直す必要がある。試合序盤に早めに確認しておくことが唯一の対処で、これを怠ると終盤に「なぜ出てこないんだ」と焦る最悪の展開になる。
非ルールポケモン主体のデッキ——かえんばく250がサイド1枚しか取れない
かがやくリザードン自身は非ルールポケモンなので倒されてもサイドは1枚。しかしかえんばくで相手の非ルールポケモンを倒しても同様に1枚しか取れない。
ロスト系デッキ同士のミラーや、非ルールポケモンが多いデッキと対面すると、かえんばくを使ってもサイドの進みが遅く感じる場面がある。3エネを消費して250ダメージを出して、1枚のサイドしか取れない——このサイクルを繰り返すのは非効率で、その間に相手はウッウやヤミラミでちびちびとサイドを稼いでくる。かがやくリザードンはむしろVSTARやexを一撃で倒すための切り札として温存すべきで、非ルールポケモンを倒すために使うと本来の強みが半減する。
実戦での失敗談と成功体験
エキサイトハートを過信して逆転された試合
シティリーグの予選でロストバレットを使い、中盤まで順調に動けていた。かがやくリザードンを手に持ちながら「あとはこれで締める」と思っていたとき、相手がポケストップを貼ってきた。ロストスイーパーで剥がそうとしたが手になかった。次のターンに頂への雪道に貼り替えられてジャッジマンを打たれた。エキサイトハートが止まった状態で手札が3枚。マグマの滝壺もなく、炎エネルギーも1枚しか引けなかった。そのターンにかえんばくを使えずに番を渡した。相手はそのターンに攻撃してきて試合の流れが変わった。
結局逆転されて負けた。エキサイトハートが止まる可能性を常に想定してロストスイーパーを温存しておく、という判断を持っていなかったことが敗因だった。
かえんばくでキュワワーを2体倒した試合
別のジムバトルでうまくいった場面がある。相手のロスト系デッキがキュワワーを2体展開していた。マナフィが場になかった。ミラージュゲートで炎と草エネルギーを加速してかがやくリザードンを起動。かえんばくはバトル場にしか当たらないが、相手のサイドが2枚の状況でエネ要求が1まで下がっていた。バトル場のウッウを250で倒してサイドを取りながら、別のアタッカーで続けてキュワワーを処理した。1枚のかがやくリザードンが作ったテンポ差がそのまま試合を決めた。
エキサイトハートが完全に機能したときの起動コストの軽さは本当に壊れていて、この感覚を知っているからこそ「止められたときの無力感」とのギャップが大きく感じる。
かがやくリザードン採用デッキ側の対処手段
頂への雪道への対処はロストスイーパーで剥がすか、クラッシュビートで殴りながらスタジアムを消せるゼラオラVSTARを組み合わせる。水弱点への対処はノコッチで弱点を消すか、水デッキとの対面ではかがやくリザードンを温存して別のアタッカーを使う判断をする。ブーストエナジー古代持ちへの対処はこだわりベルト込みの計算を事前に確認する。
かがやくリザードンはロスト系デッキではゲーム終盤のフィニッシャーとして使われることが多い。倒されてもサイド1枚で、250ダメージがVSTARやexに届く。この一枚をいつ、どこに、どのタイミングで使うかの計算がこのカードの本当の活用法だ。
相性の悪いカードを知っているほど「このターンはかがやくリザードンを出すべきか」という判断が速くなる。エキサイトハートが機能しない状況、水弱点を突かれる場面、倒せない計算になるとき——それを事前に把握しておくことで、温存すべきか仕掛けるべきかの答えが対戦中に自然と出てくるようになる。

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